まったくの【ど・シロート】のための、役にたたないDAコンバーター比較。(その1) |
などと威張って見てもむなしいだけですけど、そんな僕が2台のDAコンバーターを聞いて、その優劣(もしくは好み)を較べようとするのですから無謀な話です。
DAコンバーターというのはものすごーく小さな部品に過ぎないのではないのか?というのが僕の認識でした。
実際に昔はCDウオークマンにだって、小さいI・PODやさらにスマホにだって立派にDAコンバーターは内蔵されているのです。
ようするにデジタル信号をアナログ信号に変換する小さな部品にすぎないはずです。
そんな僕がなぜアンプのように見えるほど大きな単体DAコンバーターを使うようになったのか、その理由はあの有名なデジタルアンプSD05に端を発します。
このSD-05とのなれそめについては以前にも書いたのでここではふれませんが、ともかく僕はこのアンプを購入するつもりだったのです。
そしてこのデジタルアンプはデジタル信号をそのまま受けて、内蔵のDAコンバーターでアナログ変換する仕組みでした。
ということは送り出しは普通のCDプレヤー(DAコンバーター内臓)ではなくデジタル信号だけを送るCDトランスポーターになります。
当時設計者の石田さんが推薦していたCDプレヤーのひとつがSONYのCDPXA50ESでした。
そしてこの50ESのクロックを性能の良いものに交換し、CDトランスポート機能だけにする改造を石田さん自身が行っていました。
たまたま縁あって肝心のSD-05の前にこのトランスポーターに改造されたXA50EXが手元に来てしまったのです。
ところがCDトランスポーターがあっても普通のアンプを使っているのですから、これだけでは音が出ません。
なんとい言う不便さでしょう!
ちゃんと走る車を買って、わざわざエンジンを取り外しその代わりに別のエンジンを購入して、それを別の車体に乗せて後ろから押すような?なんとも訳の解らない話です。
そこで新たに購入したのが単体のDAコンバーターです。
そこはコストパフォーマンス重視の僕のこと、なんといっても値段が手に届きそうなほど安い(実質価格2万円を切りました)、ベリンガー製のものです。
しかもこの製品は当時オーデイオに詳しい知人たちがその性能を絶賛していました。
なんとこのベリンガーのDAコンバーターを2台購入して左右別々に使っていた人さえいたほどです。
この値段なのにアップサンプリング機能までついているという優れものです。
オーデイオの世界では一つの箱のなかにすべての機能が入っている、便利で場所をとらない機械より一つ一つの機能別に分かれていることが偉いとされています?
たとえば同じアンプでもプリアンプとパワーアンプにわかれ、そのパワーアンプも右と左にわかれます。
さらに高音と低音を別々のパワーアンプにわける人もいます。こうなるとパワーアンプだけでも4つです。
沢山の専門家がそれぞれの分野を受け持つ専門特化というわけで、確かに偉そうです。(実際には複雑になればなるほどまとめるのが難しくなるはずですね・・・)
そんな知識だけはあったので、CDプレヤーがCDトランスポートとDAコンバーターという二つになったことはおおいに誇らしくも喜ばしいことでした。
それだけで舞い上がった僕は当然音も素晴らしくなったものだと思ったはずですが、そのときの音は残念ながら忘却の彼方です。
オーデイオで一番重要な部分といわれる送り出し部門はこれで十分と満足しいつしか数年間が過ぎ去りました。(その間アンプやスピーカーは色々変わりました)
ところが我が家に来訪され、この音を聞いて疑問を呈したのがくだんの自作派のCさんです。
紳士であるCさんはもちろんそんな事を口にしたりはしません。
普段から批評めいたことはほとんど言わないのですが、顔を見ていればなんとなくわかるではありませんか?
これを聞いて、ちょっと眉をひそめると、ただ一言【昔作ったDAコンバーターがあるんですけど、聞いてみますか?】と言ったのです。
そのCさん自作のDAコンバーターがこれです。
一見市販品のように見えるほど綺麗な外観ですが、貼り付けてある文字までもすべて自作です。
ここでその内容まで説明できるといいのですが機械にうとい僕にわかるのは金田式ということ、アナログに戻すアンプ部分が凝っているというくらいしか解りません。
大きさも普通のアンプくらいありますが、持ってみてもそれくらい重いのです。ベリンガーのものより倍以上重いのです。
スマホに入るくらい小さくなる機械のはずなのに、なぜこんなにでかくて重いのか?
しかしこれだけ立派なのですからよい音がするのは間違いないと単純に思いこんでしまうのは当然でしょう??
(次回につづく)