初デビュー玉サイ!ミニベロ5台で行く台風一過の多摩川サイクリングロード。(その2) |
さて玉サイの出発点たる羽村取水堰(はむらしゅすいせき)は駅からすぐのところにあります。
おりしも良く晴れた行楽日和となり昨日の台風がうそのよう。課外授業なのか小学生が蜂の群れのようにつぎからつぎへとブンブンいいながらやってきます。
川の水は台風の大雨で茶色くにごりものすごい白波を立てて流れていきます。
ここで出会ったロードバイクの人は早朝出発して世田谷からやってきたそうです。彼にとっては玉サイの往復など軽いものなのでしょう。
【どこから来たんですか?」、と聞かれたので【茅ヶ崎からです!】と答えたら、それはすごいと感心してくれたので、すかさず【電車で輪行ですけど】といったらなるほどと納得していました?
(写真は世田谷からやって来た人)
人によって距離感というのは様々なもので、ヒルクライムの常連Aさんなんかは毎週日曜日に100キロ、時には150キロも(しかも途中に必ずきつい峠あり)走っているのですから世界が違います。
本来ならここから下るのですが、初参加のSさんの調べによるとこの先の神社に珍しいお守りがあるのでそれを買いたいとのこと、10分ほど気持ちのよい道を戻ると、鬱蒼とした森の中に601年に推古天皇により創建されたといういかにも歴史のある雰囲気の阿蘇神社がありました。
さすがに古い神社だけありいかにも古色蒼然としたお守りがあるのかと思いきや、お賽銭箱の横に置かれているのはかわいい自転車の絵のはいったキュートなお守りです。
おお!さすがカワイもん好きの日本人!
500円寄進するとこのお守りが手に入ります。勿論全員このお守りを求めこれからの走行の安全を祈ったのでした。
この先ほんの少し一般道を通りますが、すぐサイクリング道路に戻れます。
その後ずっと車の通らない専用道路だけを走って羽田空港の見える海まで出られるのですから玉サイはやっぱり立派です。
この辺りからしばらくの間はほとんど公園のようになっているので爽やかな緑の中を大変に気持ち良く走ることができます。
例によって健脚Yさんはぐんぐん飛ばすのでついていくのが大変です。
しばらく走るとOさんとIさんの姿が見えなくなります。アカオニOさんは優しいのでIさんを気にして一緒に走っていると想像されます?
学生時代に自転車ツーリング部の二人と、それに必死で付いて行く僕、そして後ろからのんびり(じつは必死)くるOさんとIさんの距離はどんどん開きます。
止まってしばらく待つと、やっと彼らの姿が見え、追いついてくるとそこでしばしの休憩というパータンを繰り返すうちに早くも時刻はお昼近くなってしまいましたが、まだ行程は半分も進んでいません。
少なくとも半分以上は進まないとお昼にしないとYさんが断言します。
それから1時間少々僕やOさんIさんはお昼ごはんだけを楽しみに相当真剣に漕いだことは言うまでもありません。
たまたまSさんの大学時代のクラブ仲間(ということはまたまた自転車ツーリング部)が羽田から玉サイをこちらに向かって走ってきているそうで合流してから一緒に昼食を取ることになりました。
幸い彼のほうが先にきているのでどこか食事場所を探しておいてくれるそうです。
左岸を走ってきたので川を渡り、ちょうど半分を少々超えた矢野口の駅前のおそばやでやっと昼食となりました。時刻はちょうど1時少々過ぎた頃。
事前に店を見つけてくれたMさんと合流、彼だけは本格的ロードバイクでしたが、BD-1に興味しんしんだったのでそのうちにBD-1ライダーになっているかもしれません。
6台の自転車をお店の前に止めると結構精悍なはずですが、ミニベロなのでそれほどでもありません。小さいながらも結構繁盛している手打ち蕎麦のお店です。
サービスに出てくる蕎麦を揚げたおつまみを一気に平らげたOさんはいつものようにくつろいだ感じでお店の人に尋ねます。
【これのおかわりくれませんかね!】これを聞いたお店のおばさんは、忙しそうにこれはサービスですからといって逃げてしまいました。
ところがこれにめげないのが年期の入った人の特徴?
おそばを食べ終わったあともう一度催促してみるとあら不思議、今度は店の奥から若者がやってきて、今回は特別サービスですからとおかわりをくれたのでした。
あっという間にこれを平らげたOさんとIさん、もう一度お代わりを頼んだら怒るかなと言っていたので、すかさず僕は【やめてください!】とお願いしたのですが、はたしてあれは冗談だったのか本心だったのか?
さてここで元自転車ツーリング部が3名となってしまったので、昼食後はおのずとさらにペースがあがります。
しかも例によってかなりの向かい風まで吹いてくるではないですか!【帰りはいつも向かい風】という原則がここでもきちんと適用されます。
今度はゆっくり行きますからと言っていたSさんが先頭ですが、ちっともゆっくりではありません。
しっかりSさんを風除けに使いながらその後ろにぴったりとつくようにして走りましたが、きついこときついこと。
ちょっと気を抜くとすぐ遅れてしまいます。
このSさん,Yさんと二人で行った大島ではすっかりバテてYさんに追いつけず大変だったとのこと、ということはYさんは実は相当早い。
いつも僕が彼に早すぎる!というと【ゆっくり走ってるつもりなんですけどね!】と言っていたのはやっぱり本当。
ところが学生時代より20キロも体重が増えて、いまでは80キロもあるというSさんも相当に早いではないですか!
やっぱり学生時代にとった杵柄は何十年経った今でも有効らしい。
ものすごく遅れる二人を時々長々と待ちながらの走りとなりましたが、あまり長く待っているので追いついたと思ったらほとんど休みなく出発することになるのでIさんはすっかり音をあげています。
数回の休憩の後ゴルフ場の前の休憩場までやっと到着。
ここから川崎駅までは後少しです。ここでIさんとOさんはあえなくリタイア、二人で川崎駅方面へ向かい、そこから電車で帰宅することになりました。帰りの駅前で祝杯?でもあげてから帰ったのかと思いきや、まっすぐ帰宅したそうです。相当疲れていたのかも知れません。
元ツーリング部の3人と僕は向い風の中を一路河口に向かいます。
多摩川は下流にくると所々に高層ビルの立ち並ぶ風景が現れます。昔の日本では考えられない風景といえるでしょう。
溝口、二子多摩川、新丸子、新川崎、などなど背の高いビルがそびえ立ち今ではすっかり大都会のように見えます。どことなく映画の中の未来の風景のようで、なんとなく居心地の悪さを感じる景色です。
最後のこの区間で僕もついに遅れてしまいます。一生懸命に漕いでいるのですが3人の姿がどんどん離れていき最後は見えなくなってしまいました。
そのうち河幅は大きく広がり、いかにも河口の風景になってきました。最後の橋をくぐると前方に海と飛行機が飛び交っている羽田空港が見えます。ここでやっと待っていた3人と出会うことが出来たのです。
ふう!疲れた。
何度も移動させられ現在の場所に移された大鳥居を見学、穴守稲荷に参拝してから京浜急行穴守稲荷から電車に乗り、横浜で乗り換え無事我が駅まで到着したのですが、これからが言葉通りもうひと山あります。
自転車を組み立てていつもの急坂を迂回するコースに行こうと思ったのですが、もう遠回りする元気がありません。最短距離の急坂に挑んだのですが登り始めてすぐあえなく降参。
もうすっかり暮れた夕闇の中、自転車を押して坂を上ったのでした。
今回はあらためてYさんを除くいつもの3人組がいかにスピードが遅いかを痛感したボタリングとなりましたが、ミニベロの特徴の一つはスピードが出ないことにあるのですから、その特徴をしっかりと生かす我々はミニベロライダーのお手本のようなものでしょう?マイペース・マイペース!
といいながらも明日からのトレーニングをイメージする僕です。
我が家から駅までの距離を入れると約70キロのボタリングでした。