ふと街で見かけた古い車たちについて考える・・・近頃見なくなった車たち。 |
前回アメ車の写真を載せてみたのですが、その続きとしてたまたま街で出会った車たちの写真を載せてみたくなりました。
街をふらふらしていてたまに昔良く見ていた車に出会うのと、なぜか古くからの友だちが年を取らずにそのまま目の前に現れたような不思議な気分になります。
下の写真はトライアンフのヴィテスという車です。当時トライアンフは独特の迫力をもった寄り目(ヘッドライト)のTR4というスポーツカーが有名だったので、そのスポーツカーメーカーの作ったスポーツセダンということでこのビテスも知る人ぞ知るという通のための車でした?
なによりこの車で面白いのはボンネットが無く、その代わりに車の前部がバンパー部を支点にカパッっと大きく開くことです。確かジャガーのEタイプもそんな開き方だったと思います。
現代のモノコックボデイでは無理なことでしょう。前部が開いてエンジンがむき出しになった姿が実にかっこ良かったくるまです。木目パネルの間に円形のメーターが並ぶといういかにもイギリス調のインテリアも高ポイントです。
写真の車は近所の空き地に雨ざらしで置いてあり、いつかはレストアしようと思っているのでしょうがいまにも朽ち果てそうなのがとっても哀れです。
ボロボロになって置いてある車といえば、いつも行く海岸の入り口に置いてあるボルボのスポーツカーP1800を思い出します。
ボルボといえば質実剛健なイメージ通り、叩いても壊れそうもないような無骨で頼りがいのあるセダンのアマゾンが有名ですが、このようなスポーツカーも作っていたのです。このP1800をハッチバックスタイルにして後方に大きなガラスハッチをつけた斬新なデザインの車もありました。この斬新なテールのデザインを現代によみがえらせたというコンセプトで作られたのが現在のC30という車です。
(下の写真がボルボのアマゾンです。)
街にはボロボロの車ばかりではなく、新車のようにピカピカで走りまわっている車もたくさんあります。
これは鎌倉で良く出会うモーリスです。イギリスから持ってきたそうですがどこもかしこもまるで新車のように見えます。
ジルジアーロの傑作初代のFIATパンダも最近はあまり見なくなりました。シンプルながらモダンでデザインの重要さを改めて教えてくれる車です。
下の車はアウトビアンキです。ちょっと前までは小さくてもスポーテイーな車として人気が高く、街で随分見かけたものですが、最近はパンダ同様こちらも見なくなりました。
この車は後席のシートを取り払って室内にロールバーを入れると言う凝ったものでした。相当の走り屋が乗っているとお見受けします。
パンダにしてもアウトビアンキにしてもちょと前のアルファロメオ(たとえばアルフェッタ)にしてもイタリアの大衆車は維持するのが大変なのかどんどん街から姿を消して行くのが寂しいことです。
そういえば僕の知人が持っていたランチャデルタなんかある日車庫を出ようとしたら、何やらカシャット音がして何かを踏みつけたかと思って見てみると、何と自分の車のヘッドライトのカバーが落ちてそれを踏んでいたそうです!
同じくムスタングといえば映画≪男と女≫に登場したムスタングも忘れられません。ムスタングで雪のモンテカルロラリーに出場した(全然早そうでない!)主人公はその車そのもので
ラリーが終わるとすぐ彼女のいるドービルの海岸まで車を走らせるのです。そして海岸の砂浜を楽しそうに走りまわるムスタングの姿にはおおいにしびれました。
そうえいばこの映画FORDがスポンサーだったのかGT40がサーキットを疾走する姿にかぶって例のテーマミューックが流れるスタイリッシュなシーンはその後の映画やコマーシャルに大きな影響を与えたのでした。
この映画のキーポイントに音楽と車が存在していたことは間違いないことで、それがまた時代を象徴する大事なことでもありました。この映画を若干32歳で撮ったクロードルルーシェ監督はその後これほど音楽と車に重きを置いた映画を撮ることは無く、それはまた彼がこの後≪男と女≫を越える映画を撮ることが出来なかったということでもあったのです。
VWビートルも最近めっきり見なくなった車の一つです。下の写真は近所の街にあるビートル専門のお店ですが、昨日前を通ったら閉まっていました。
僕は現在のPOLOの前に2台のデイーゼルマニュアル5速のジェッタを乗りついできたという結構VW贔屓でもあるのですが、ビートルは所有したことがありません。
一度姉の家のビートルを何日が借りて乗ったことがあるのですが、その軽くてシェアーなハンドリングと、つんだ絨毯の上を走るようだと言われたスムーズな乗り心地、そして後ろからパタパタと軽やかな音がしながら押されているような独特な感覚は今でもはっきりと覚えています。それはとても気持ちの良い経験でした。
この車を借りていて一番驚いたのは、なんと燃料計が無かったことです!
今でも信じられない話ですが、どうやってガソリンの残量を計るかと言えば走行メーターから計算して割り出すか、もしくはオイルを計るようにガソリンキャップについている棒についてくるガソリンでチェックするのです。驚き!今となってはもう一度運転してみたい車のひとつでもあります。
上の写真はつい2年前まで僕が乗っていたSAAB・9-3のコックピットです。こうやって見ると何とも古めかしくて、いまさらのようですが、その作りの良さにぐっときます。
いまどき本物の木を張り付けているのは超高級車だけでしょう。9-3のこのタイプではこの木が反り返ってしまうことがあるそうで、そうなると直すのが大変だそうです。
昔のミニのカントリーマン(ワゴン)の木枠もキノコが生えてきて大変だったそうですが、車に本物の木が使われていた時代は過去のものになってしまいました?
木といえば下の写真は先日街で見かけたお洒落なメルセデスのカブリオレです。車内を覗いて見るとメーターパネルはもちろんひさしの部分まですべて木製でした。
まさかこれがオリジナルではないでしょうけど・・・
というわけで車の話をしているといつもでも終わりそうもありません。
はたして数十年後に現代の車についてこんなに懐かしく語ることが出来るのでしょうか?
POLOの直進性は良いと思います。(あまりスピードだしませんが)どちらかに流れることはありませんでした。
古いカニ目のオースチンやTR-3、4、コブラなんかがドック入りしています。
きれいなSEIBOさんの写真ではボルボPV544がチャーミングで印象に残っています・・・
日本でもスポーツカーとしてレースにも出ていたいました。
シフトレバーがトラックの様に長かったんですよ。
懐かしい車達です。
なつかしい車ですよね。木目のダッシュボードがいかしてました。残念ながらこの場所にはもう姿がありません。かわりに朽ち果てる寸前のボロボロのプジョーが置いてあります。中古車屋さんではないのですが、いったい何しているところなんでしょう?いつも気になります。