【ロベルト・オルサー・トリオ】を聞きに行って【シェイク・シャック】と【パンダ・エクスプレス】にも行ったこと。(その2) |
居心地のよさそうなホールにはいるとステージにはピアノとドラムとベースが置かれています。いかにも音響の良さそうな小さなホールなのでクラシックのようにPA無しの演奏のように見えます。
JAZZの場合はこれよりずっと小さなライブハウスでもばっちりとPAが効いていてズンズンと大音量で音が飛んでくるのが普通なので、このようなセッテイングでJAZZの生演奏を聴くことが出来るのは珍しいことです。
演奏が始まりドラムがシンバルをごくごく小さな音で叩いてリズムを刻み始めると、その澄み切って透明感あふれる音が空間のすみずみまで広がって行きます。この伸びやかさとクリアーさは思わずはっとするほどで、やっぱり我が家のオーデイオでは再現できない物が沢山あることがわかります。【これはたまらないぞ!】と感激しているうちにピアノの演奏が加わります。
このピアノの音があまりにも柔らかい響きなので驚きました。録音が良いとされるCDでもJAZZピアノの音はもっとパキパキとして歯切れが良く聞こえるのですが、彼のピアノはもっとずっと柔らかい音色なのです。
そしてベースが(こちらは適度な音量に感じます)加わって演奏全体に加速がついてくると、残念ながらドラムの音だけが少々目立ってしまい煩く感じてしまうのです。PA無しだと音量の大きいドラムの音がどうしても目立ちすぎてしまうようです。
それはそうですロマン派の時代といえどもピアノと一緒に演奏するのはもっと音量の小さいヴァイオリンやチェロなのです。近代の楽器であるドラムはもともとエレキ・ギターなど電気増幅された音に負けないように作られた楽器のはずです(たぶん!)。
このトリオのドラムはCDを聞く限りホルヘ・ロッシータイプの残響を大事にする繊細なドラマーだと思っていたのですが、こうやって生で聞いて見ると意外に感じるほどドラムの音が目立ってしまうのです。やはりCDではそのバランスを上手く調整しているのでしょう。
そういう訳で予想外にもちょっとばかりドラムが目立ち過ぎたように感じましたが、演奏そのものはとてもまとまりのある端正なものでした。ピアノ、ベース、ドラムがしっとりと良くなじんで実にセンスを感じる演奏です。
とはいえ現代のヨーロッパジャズです。昔のJAZZのエネルギーが飛んでくるような熱い演奏ではありません。たとえインプロビゼーションの箇所に来ても予定通り楽譜通りに演奏しているように聞こえます。
クラシックといえば期待していたリヒャルト・シュトラウスの【明日】は演奏されませんでしたが、シューマンの曲が1曲入っていたので、このトリオは実際クラシック音楽にも相当な素養があるのでしょう。
というわけでこのトリオの演奏は端正でとても気持ちの良い物でした。ドラムの音量の他に問題が一つあるとすれば、それば僕のほうにあったのです?曲が始まるとうっとりして聞いているのですが、聞いていたはずなのにふと気が付くと夢の世界に入っているのです。
これはいけないと再び音楽に集中しては見るもの気が付くと夢うつつです。先日のモーツアルトもそうでしたが良い演奏会というのはどうしてこんなにも眠くなるのでしょう?せっかくそこそこの入場料を払っているのにこれはなんとももったいないことですがしょうがありません。
というわけで夢うつつの中で終わってしまったコンサートではありますがとても気持ちの良い時間を過ごせたことは確かです。それにしてもコンサートで眠くならない方法というのがあるんでしょうか?
少し早めですが夕食を取るため帰り道の途中にある川崎駅で下車することにしました。駅に直結しているモールの中にアメリカの中華料理のファーストフードチェーン【パンダ・エクスプレス】がオープンしたと聞いていたからです。
昔は年に数回もアメリカに旅をしたという大のアメリカ好きなので、旅の途中で手軽に中華料理を食べられたこのお店が懐かしいのです。このお店はたぶん全米中にあると思いますが、僕が良く行ったのはカリフォルニアのNAPAのモールにあるお店です。
外国に行っても日本食はまったく食べたくなりませんが中華料理だけは必須です。1週間旅行したら一度くらいは必ず中華とかベトナムとかタイなどの料理が食べたくなります。(これは日本にいても同じです!)パンダエクスプレスはファーストフードですが店内で大きな鍋を使って調理します。
先日某ラーメンチェーン店が野菜を400度の高熱で炒める機械を開発し野菜ラーメンをメニューに載せたと言うので早速試してみましたが何とも荒っぽくてがっくりしました。やっぱり人が作るものにはかなわないようです。とはいえ人が作るからか店によって味が違うのも確かで、同じパンダエクスプレスでもシカゴで食べた時はあまり感心しませんでした。NAPAはすべての食べ物のレベルが高い場所かも知れません。
機械で作る日本のチェーン店に較べれば中華鍋で作る【パンダ・エクスプレス】のほうがずっと本格的です。といってもあくまでアメリカ風の中華料理なので全体的に甘いのが特徴です。甘いものが苦手な人にはまったくお勧めできません。
基本的にはチャーハンまたは日本のソース焼きそばのイメージに近い焼きそばのメインどちらかを選び(これを同じ料金で半分づつにしてもらえるるのもアメリカ式)、これにすきなおかずを2品選んで同じプレートに載せてもらいます。これと飲み物がセットで1000円弱程度、僕には多すぎるほどの十分な量です。飲み物はコーラとか7アップとか甘いソーダー類しかないのも実にアメリカ風です。ウーロン茶などのお茶類は置いていません。
今回は一番人気のカリカリに揚げたチキンに甘いオレンジ風味のたれを絡ませた【オレンジチキン】とちょっと唐辛子も入ったこちらは甘くない【ナスと揚げとうふの炒め物】をチョイス、カリカリして甘くてお菓子のような味のオレンジチキンとちょっと辛めのナスととうふは定番の組み合わせです。ちなみにメニューにはアメリカには珍しい焼き餃子もあります。こういうのをアメリカで食べるとなぜかほっとするのですが、今回も日本にいるにもかかわらず「やっぱり美味しい!」と何故かほっとしたのでした。
というわけで、いい年をして結局は昼も夜もコッテリしたアメリカンファーストフードを食べることになったのですが、その分コンサートの澄みきったヨーロッパサウンドで脂肪分を洗い流しているのでたぶん大丈夫・・という事にしておきましょう。
(今回の写真のほとんどはあいかわらず内容と関係ない港みらいの夕暮れの風景です。あしからず。)
今年もよろしくお願いいたします。遺跡は興味深いですね、特に縄文時代はなんと1万年もの長い間続いていたと聞くといったいどんな社会だったのか興味が湧きます。弥生時代になって器の模様が簡素になったのはなぜか?などという面白そうな問題もあります。雀は可愛いですね。僕が小学生の頃はレンガと棒で罠など造ったことがありますが、一匹もかかったことはありません。その頃の雀は人間の気配を感じただけでいちもくさんに逃げたものです。ところが最近では
屋外にテーブルのあるカフェなどでは平気で近寄ってきて足元のパンくずなどついばんでいます。雀の世界もここ何十年で随分と変わったようです。