10月の中秋の名月にかこつけた3日間。日本庭園でバロックを聞いたこと。 |
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2017年 10月 12日
10月にお月見というのは実は珍しいそうで、今年はうるう月が入ったので、いつもなら9月の中秋の名月が10月にずれ込みむことになったそうです。季節的にもぴったりのお月見びよりになるはずでした。
ところがちょうど中秋の名月の日に雲間からくっきりと姿をあらわした月を見ると、少しだけ欠けていたのです。 不思議に思って調べてみると中秋の名月が必ずしも満月とは限らないそうで、満月はその翌々日だったのです。 相変わらず世の中知らないことだらけです。 そのちょうど翌々日の満月の夜、外食をして外に出てみると、ビルの合間からびっくりするほど、どでかい月が出ていました。 それはちょうど大渓谷の谷間を登ってくる月を見るような、ダイナミックな眺めでした。 あまりにも見事だったので近所の公園をぶらぶらしながら月を眺めていました。 今年はその満月の翌日から3連休が続くというお月見には絶好のタイミングです。 おりしも横浜の三渓園では、この期間夜の9時までオープンし、観月会というのを開いているというではないですか。 ここ数年すっかり三渓園のファンになった僕は、連休の真ん中の日曜日にこの観月会まで足を伸ばしてみました。 ちょうど日が傾いて空がうすい茜色に染まった気持ちの良い夕方でした。 それにしても真夏にはあれほど長かった日も、近頃では5時半になるとすっかり暮れてきます。 この日は季節外れに暑く、まるで真夏のような日でしたが、さすが10月です。日が落ちるにつれて気温もすーっとさがって空気がひんやりとしてきます。 まだほんのりと明るさを残した空を映した池の先、こんもりとした丘の上に建つ三重塔が明るくライトアップされて、やけに大きく見えます。 この三重塔はこうやって池のほとりから眺めると実に立派に見えるのですが、丘に登ってすぐ側まで行くとあまりに小さいので驚きます。地形をうまく生かして遠くから見ると立派に見えるように計算されて建てられているのです。 提灯が灯された門をくぐって内苑にはいって見ると、小さな池の奥に見える368年も前に建てられた徳川家の別荘(臨春閣)の障子が開け放たれ部屋には明々と灯りが灯されています。なんと見なれた(臨春閣)がステージとなっていたのです。 この(臨春閣)は実に落ち着いた雰囲気の良い建物ですが、夜見るのは初めてで、それは明るい日の光とはまた違ってより落ち着いた趣があります。池を隔てた芝生には敷物を敷いて座っている観客がいました。 【これって絶好のシチュエーションじゃない!】と思ったのですが、特にコンサートなど聞くつもりもなかったので何の用意もありません。急いで車まで戻りトランクに常備してあった敷物を取ってきました。 普段はいれない芝生に敷物を敷いて腰かけ、煩いほどの虫の声を聞きながらコンサートを待っていると、昔何度か行ったカリフォルニアでの野外コンサートの思い出がよみがえってきます。風に当りながら生演奏の音楽を聞くのはどこか独特の雰囲気のあるものです。 この日の演奏はサックスとピアノ(エレクトリック)のデユエットです。PAが程よい音量の上に古い木造の建物が響くのでしょうか、空に向かって抜けていくようななんとも気もちの良い音がします。 時にフルートやソプラノサックスに持ち替えての演奏は残念ながら日本の曲ばかりでジャズというのとは少し違っていましたが、最後の曲などキースジャレットの【COUNTRY】をおもい起させるような、サウンドがちらっと聞こえたので、もしかするとキースの古いアルバム【MY SONG】のファンなのかも知れません?。(これは良いアルバムです!まだ聞いてない方はぜひ!) (この芝生の上の方で聞いていました。) 気持ちよく音楽を聞いていると、おりしも明るい満月が登ってきました。となれば良いのですが残念ながら昼間はとても良く晴れていたのに夕方から薄曇りとなり、この時間は空はすっかり雲に覆われていました。空に浮かぶ灯りは頻繁に通りすぎる飛行機ばかりです。 というわけで肝心のお月見ができなかったので、翌日の休日の夜、今日こそは良く見えるだろうと再び三渓園まで足を伸ばしたのです。 (長くなったので続きます)
by omoshiro-zukin
| 2017-10-12 20:27
| おもしろコンサート・ライブ
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