BD-1とBSモールトン、どっちが? |
エンジン(乗り手)が非力なため思うほどD-1のスピードが出ずに悩んでいる僕のところに、ひょんなことからブリジストンモールトンがやってきた。
とはいえ人からの借りものです。せっかくの機会なので比較をしてみることにしてみました。
同じ17インチの小径タイヤを履くミニベロ同士、もしかしてマシンが変るとエンジンが非力でもはるかに良く走るかもしれない、あまつさえ本当はエンジンは少しも非力ではなくBD-1が遅いだけかも知れない、などとあまりにも都合の良い期待をいだきながらの比較です。ともあれママチャリが日常の勝負相手の僕がテスターですから、真面目な自転車愛好家は読まないほうが良いと思われます。
このBSモールトンはドロップハンドルに交換してあり、その上特長的な後の荷物置きのフレーム?を取り去ってしまってあるので、一見一番高い28万円もするスポーツモデルのように見えますが、実は一番安い標準モデルです。
とはいえフレームにお金がかかっているので部品はチープなものになりました?と言う言いわけがあるらしいBD-1とは違い、ずっとグレードの高い部品が使ってある上、サドルもブルックスの革製に交換してあるので、見た目はBD-1よりはるかに高級感が漂っています。
もちろん値段はBSモールトンのほうが高いのですが、価格差以上の高級感を漂わせているようです。
乗って見るとそれを裏切ることの無い剛性感たっぷり、さすが高級車!みたいな感じがひたひたと伝わってきます。漕ぐ力もbd-1よりダイレクトに車体全体に伝わる感じです。
モールトンのほうがずっと出来が良い、これはやられた!というのがまず最初の印象でした。
小刻みに絶え間なく揺れているBD-1に較べ段差や荒れた道でも実にゆったりとしてショックの少ない柔らかな乗り心地も大変に気持ちの良いものです。
しかもスピードが出ず悩んでいた僕でも随分とスピードが出るような気がするのです。
いつも行く自転車道路で、おじーさんの漕ぐ今にも壊れてしまいそうなママチャリを必死で追い越した後、道路を横断するので止まっていたら追いついてきたそのおじーさんが、僕に向かって‘早いね!その自転車!’と言ったのです。いかに壊れそうなママチャリに乗るおじーさんのセリフとして割り引いても、なんという甘い響きなのでしょう。早いっ!!自転車に乗り始めて苦節2年半、初めて聞いた言葉でした。やるなBSモールトン、さすがです。
しかし良い事ばかりでないのがこの世の常、このBSモールトンなぜか疲れるのです。
いつもやっている1分ガチ漕ぎ、3分休みのトレーニングをやる気がおきないほど乗ってるだけで疲れてしまうのです。同じ距離を走ってもBD-1と較べると倍は長く感じられます。
原因は慣れないドロップハンドルにあると推測されます。それにギア比も違うのでもしかするとBD-1より常に重いギアで漕いでいる可能性もあります。
そこでスピードがどのくらい違うかBSモールトンにも速度計を取りつけて走って見ました。
普段通っている道で計ってみると、ずっとスピードが出ると思っていましたが、さほどBD-1と変らないので驚きました。自転車道路で最高速も試してみました、この日は北風が強かったのでいまいち正確ではなかったのですが、BD-1より1割程度早いかなというくらい。同じBD-1でも最新の9スピードならもっと早いのではと、思わせる程度でした。(速度数値については恥ずかしいので絶対秘密です)
感覚的にはBSモールトンのほうがずっと速いと思っていたので意外な結果でした。
さらにもっと意外なことに登り坂だと明らかにBD-1のほうが楽なばかりか、速度も速いようなのです。(ほんのちょっとですけど)これには首をひねるばかりです。
カチッとしたギアの入り方、シュアーなブレーキ、ペダルから車輪にダイレクトに力が伝わる感覚、すべてモールトンが優れているので当然ながらモールトンが圧勝すると感じていたからです。
この原因を考えると、僕がドロップハンドルに慣れていないことが一番おおきいのかも知れません。
しかもこのハンドル下ハンドルで握るようにセットされているようで、身長も僕より高い人に合わせてあるようです。
そのためブランケットを握るとフルブレーキングが出来ないので、街中では常に下ハンで握っています。BSモールトンが実力を発揮できないばかりか、乗ると疲れてしまうのはこの僕にマッチしていないセッテイングも大いに関係しているようです。しかし自分のものでもないのに自分に合わせてセッテイングし直すわけには行きません。とりあえずすぐ調整出来るハンドルの角度だけ少し起こしてみました。
これでかなり楽になった気がします。セッテイングの大切さと奥深さが少しだけ解りました。やっぱり自転車って奥が深い。
でもサドルの高さしか調整できないのでそれ以外はまったくセッテイングなどしていないBD-1のほうが疲れないし、しっくりくるというのは何故なんでしょう?やっぱり自転車は奥が深い?
というわけでタイトル通り何の役にもたたない比較レポートになりましたが、大事な事がまた一つわかった気がします。それはマシンだけではそれほど劇的に性能が変るものではないということです。(これにはもちろん乗り手の能力がたいした事がない場合という大事な条件がつきますが・・・)
残念ですが自転車の世界では車のように、車を変えただけで軽自動車がいきなりV8のスポーツカーの性能を得たりすることは無いのです。そこでまた最初の問題に戻ることになります。やっぱりエンジンが・・・・!
そうなんですね。動力が人間である以上、その人間の能力が正直に現れるというまったくシンプルな乗り物なのですね、自転車は。
結局今回の比較で解ったことは皮肉にもマシンの差より、人間の差でした。
この結果には少しがっかりしましたが、しっかりとトレーニングして少しでも馬力アップしようと決心したのでした。いつもどうどう巡りのように同じ結論になってしまうのがほんとに情けないですけど
つか3万のクロスの方がBD-1よりは速いけどね
ブラケットケット握りでフルブレーキになるようにワイヤを
引っ張ってみたらいかがでしょうか。
前傾でドロップに引き付ける力がペダルに加わるので
スピードは出ますが、筋肉痛にもなります。
うーん。疲れると言うよりスピードですね。自分ではめいっぱい漕いでいても、Yさんたちにはどんどん引き離されてしまうんですよね!特に坂なんかお先に!といわれてどんどん見えなくってしまいます。その脚力の差は圧倒的に感じてしまいます。どっちかというと下ハンではなくブランケット握りでブレーキが効くように調整してもらったのですけど、それでもBD-1のほうがブレーキをかけ安いです。