デジタルケーブルとフューズを交換して音が激変!その(2)です。 |

さてデジタルケーブルの試聴の続きです。
あまりの銀線の良さにもうこれだけで良いと思ったのですがそうはいきません。
次に武藤製作所のオーグラインを使ったケーブルを聞いてみます。
おや!これもいいじゃないですか!特に弦の音色などはなかなか自然で僕好みの音がしている気がします。47研究所だってなかなかです。なんだどれも良いじゃないですか!ほんとに真剣にじっと聞かないとその違いはわかりにくいほどです。(というか僕の能力の問題かも?)
昨晩から聞いているオークレールのバイオリンだけではどちらが優れているのか僕には判別できないではないですか!
僕が今まで使っていたケーブルとの差は明らかですが、この3種類のケーブルの比較はどれも優れているのでなかなか判別が難しいほどの差に感じられます。
そこで今度はもっと気合いを入れ直して、声とオーケストラでより真剣に比較することにしました。
同じくシューベルトの曲で本来はピアノ伴奏の歌曲を管弦楽に編曲したものです。
歌はヘルマン・プライ、オーケストラは岩城弘之指揮、オーケストラ・アンサンブル金沢です。
声の実態感と伸びやかさオーケストラのデリケートな表現がどれだけ出るでしょうか?
この中の一曲を3つのケーブルで順番に聞いていくことにしました。(横着な僕には実は苦手な作業です!)

その違いを一つずつ述べていくことは僕の能力ではとても出来ませんけど無理やりやってみると、銀線に比較するとオーグラインは高域のさわやかさや低域の伸びが少しだけ及ばないない気がしました。
47研は低音も高音ともに十分ながらどことなくのっぺりして奥行きにが少し足らない感じです
そして銀の単線がやはり圧倒的にリアリテイを持って聞こえるのです。
これほど身近で演奏者が演奏しているように聞こえるのにはすっかり参りました。
そして何と言っても銀線がすごいのは僕が問題としていたバイオリンの音色が実に聞きやすくなる事です。CD独特のヌメヌメ感がまったく無くなり、弦のこすれる感じとか、楽器そのものが鳴っている雰囲気が出ます。
それ以前はたとえばチェロなどは弦の音としてしか聞こえなかったものが、楽器の胴体が一緒に響いている感じが良く出るのです。この実体感にはなんとも嬉しくなります。
このような感想をCさんに述べたところCさんもだいたい同様の感想だったのでほっとしました
今回お借りしているのは実験用に作ったものということなので、そこで改めてこの銀線でデジタルケーブルの製作をお願いしたのでした。
Cさんによると今回のは0.4ミリの線ですが、これを0.8ミリにするとちょっと音がマイルドになるはずなのでこちらで製作しましょうとのことでした。

さてここで話はケーブルに変わってフューズです。
300Bのパワーアンプにはそれぞれ前面の見える場所に一つずつフューズがついています。
下の写真の右側、スイッチのとなりの黒いつまみのような物がそうです。このアンプはモノラルなので2個必要となります。

実は以前にこのフューズが切れて一つ100円程度の汎用フユーズに交換するときに、【オーデイオ専用のフューズというのがあるようですけど、そんなものに代えたって音は変わりませんよね!】【いや電流はかならずここを通りますから、もしかすると効果があるかも知れませんよ?】という会話をCさんとしたことがあります。
ケーブルとかいろいろ凝ってみても結局はこの細いヒューズの中を必ず電気が通るというのですから、なにやら重要部品の気がするではないですか!
それ以来ずっとこのフューズのことが頭に残っていたのです。
そこで今回思い切ってこのフューズをオーデイオ専用のものに交換してみることにしたのです
どうして思い切ってという言葉が使われるかと言うと、現在使っているフューズが約一本100円なのにくらべオーデイオ用のフューズはなんとその40倍、一本4000円もするからです!
2本で200円のものが何と8000円です!普通の人から見るとまったく常識外のことだと思われます。
ところがオーデイオの世界では千円台で音が良くなると聞けば安く感じてしまうのですから困ったものです。

僕が購入したのはフルテック製のものです。ネットでは中国製のフューズの評判が良かったのですが、ドイツ製という理由だけでこちらにしました?
今までの経験から言って、音が良くなるといえば何でも欲しくなってしまうオーデイオマニアを相手にするアクセサリー類はまったく、もしくはほとんど効果がないと思っていたので、あまりというかほとんど期待はしていませんでした。それでも試してみたくなるのは僕もまだマニアのはしくれだといういことですね?
随分立派なケースに入ったヒューズを(これだけの値段ですから箱が立派なのもあたりまえ!)取りだし早速入れ替えてみました。
するとどうでしょう。デジタルケーブル効果で生っぽくリアリテイ感が溢れていたのが、さらに追い打ちをかけたようにそのリアリテイさがぐっと増したのです!
これには驚きました。オーケストラの低弦はより深く、シンバルの高音はより伸びやかに、人の声はより本物らしくなったのです。
全体的にはエネルギー感がぐっと増してさらに伸びやかになったという表現が一番あたっているかも知れません。
銀線のデジタルケーブルで書いたような美点がさらに深まるのです。
これはデジタルケーブル効果とフューズ効果が足し算ではなく掛け算で音を良くしているではないですか。まさにアーモンドグリコの2倍効果?(古い!)
こういう嬉しい出来ごとに巡り会えるのもオーデイオのだいご味ですね。

と有頂天になっていると、それに水を差すようなことが起きるのが世の中の常。
CDを聞いているとブツブツと雑音が入るようになってきたのがその一つ。
今使っているCDの送り出しも相当古い機械なのでいつ壊れるかいつもはらはらしてます。
そしてお願いしていた8ミリの銀線デジタルケーブルがそろそろ出来あがる頃かなと思っていたちょうどその頃、Cさんからメールが来ました。そのメールによると、どうやら8ミリで新しく作ったデジタルケーブルの結果が思わしくないようなのです。【最初に作った時聞いたような驚きが無い!】そうです。
そこで現在僕がお借りしていてすこぶる調子の良い4ミリのほうをもう一度聞いて比較してみたいのでいったん返却してほしいとのことでした。
はたしてその結果はどうなるのか?いつも予想できないのがオーデイオの世界です。
オーデイオの女神は最後の2秒で逆転があるようなNFCの勝利の女神と同じくらい気まぐれなようです。
(今年のスーパーボールはまさしくその通り、最後のパスが通れば逆転でした!すごいゲームでした)
実際ほんの些細なことでも大きく影響したりするのですから油断がなりません。
このケーブルやヒューズの効果もたまたま僕の装置にうまくマッチしただけで他の環境ではそれほどということも考えられます。ホームとアウェイではまったく正反対の結果だってありえます。

その後さらに判別したことは雑音の原因はどうやらケーブルにも原因があるようなのです。
特にオーグラインは0.3ミリというごく細の線をつかったので被膜をむくのが大変で、その被膜の一部が残って接触不良を起こしている可能性があるそうです。(なんせテスト用のために作ったケーブルですから)
オーグラインの音質が予想外にいまいちの結果だったのも、そこらへんに原因があるかもしれないとのことでした。というわけでお借りしていた素晴らしい効果をあげた銀線は現在Cさんの元に帰って改めてその効果を比較されているところです。それにしてもこうやって書いているとほんとにCさんにはお世話になってばかりです。まったく有難いことです。
さて今回の写真も東慶寺が中心です。このあいだ受付で【このお寺は尼寺だったんですよね、その尼さんのお墓が見当たらないのですけど、どこにあるんですか?】とおじさんが質問し、【ここは尼寺ではないんですよ、ですから尼さんのためのお墓もありません】という会話が偶然耳にはいりました。
そうなんです!このお寺のすごいところ、世界に誇れるような珍しいところは、一般の女性を世俗の身分のままで保護したことにあります。
たとえばヨーロッパなどでは身を守るために修道院に入ったりすることが良くありますが、この場合修道院に入るということは世俗を捨て神に使える修道女になるということです。ところが東慶寺はそのままの身分で保護したのですからとっても進んでたんですね!
来週くらいには梅も咲くと思うのでまた訪れて、ひっそりと落ち着いた空気を吸い込んでこようと思っています。
