根津美術館に尾形光琳の【燕子花図屏風】を見に行く。(その3) |
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2018年 04月 28日
今回の展示でもう一つ目を見張らせられたのが尾形光琳の弟、尾形乾山の焼き物でした。 茶道にもまったく縁が無かったからか、焼き物というは苦手です。わびとかさびとか、正直パッと見て、いったいどこが良いのか解らなかったりもします。 焼き物というのは、しろーとには美術品としては鑑賞するのが難しい高度な部類なのです? ところが今回展示してある乾山の焼き物はどうでしょう! 形といい色彩といい、こちらも目を見張るほど斬新でかつ美しいのです。 特に蓋物といわれる蓋のついた入れ物では外側と内側の対比の見事さには驚きます。 たとえば、まるで模様のように見える茶系で描かれたすすきの文様(これがまた現代美術のように斬新!)の蓋を取れば、内側は着物の柄のような美しいブルーの模様があらわれたりします。 または図案のような松が描かれた蓋の内側には波の図柄が描かれていて、色の対比の美しさとともに、海岸の松の情景が現れるという趣向まであったりします。 紅葉のような複雑な形のお皿に何種類もの波と紅葉のパターンが色鮮やかに描かれている向付も、これまた色鮮やかで、その斬新なデザインは現代美術を見ているように新鮮に感じられます。 土器に様々な絵を付けた作品の内の一枚は、日本画ならではの薄と月が題材です。 ささっと描かれた、模様のような薄の穂と、お皿の淵を輪郭に見立てた三日月(しかも黒い!)などまるで抽象画です。 黒い三日月というのは他の絵にも、けっこう出てくるようですが、日本の絵というのは、なんと斬新なのでしょう! 焼き物がこんなに面白いと思ったのは初めての経験でした。 ともかくも色の美しさや質感が、印刷物で見ていたものとはまったく違うではないですか! つくづくと本物を見ないとわからないものだと、またもや痛感したのです。 今回の展覧会の、たった二人が作った作品としては、あまりにも多彩な展示物を見ていると、これはゴッホとかピカソとかの個人の展覧会よりも、むしろイブ・サンローランとかシャネルとかのファッション・ショーに近いのではと、ふと思ったのです。(もちろんしろーと考えですよ!) 日本美術の作家というのは、こういうデザイナーと同じ一つのブランドと同じように、ただの個人名というだけでなく、実は沢山の人の才能を集結して、成立していたのではないだろうか? だからこんなに多彩な作品があるのでは?と思ったのです。 さて根津美術館でもう一つ驚いたのが素敵な庭でした。 東京というのはほんとに驚くべきところであります。と言うより、単純に僕が、あまりにも物を知らないからでしょうが、こんなに自然を残した良い場所が都内にあったのか!と思うところが、どんどんと現れてしまいます。 去年行った目白の永青文庫、春日の後楽園、など近所に行っても通り過ぎるばかりだったのに、初めて行って見て日本庭園の美しさに驚きました。 そして今回も根津美術館で、その庭の立派さと美しさに驚いたのです。(しかもそれが海外ブランド店が立ち並ぶ青山にあるのですからすごいです!) 平面に幾何学的に植物を植えたフランス風の庭園とは違い、日本の庭園は緩やかな起伏を作ったり、または利用して、低い所には池を置き、深い木々の間に細い道を巡らせています。 そのため、さほど広くない場所でも、あたかも大きな森に、迷い込んだかのような、静寂ある風景を作り出しているのが素晴らしいところです。 昔、中国でもいくつかの庭に行った頃があるのですが、いたって平面で、日本の庭のようにあえて起伏を作るような事は、みられなかったように記憶しています。 ということは日本の庭の作りは世界の中でも独自のものがある? などと考えると日本庭園も、これまた実に奥が深いのです。 それにしても見所満載の根津美術館でした。 せっかく青山に来たので、先日映画を見て感激した(ドリス ヴァンノッテン)のお店ものぞいて見ました。 これはこれで、洋服屋というよりまるで美術館のようで面白かったです。 やっぱり東京はすごいところです。 (今回の写真も、全て根津美術館の庭で撮ったものです。)
by omoshiro-zukin
| 2018-04-28 00:02
| おもしろ美術
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