【紙本着色日月四季山水図屏風】を見に東博に行ってきました。もちろん【松林図屏風】も。 |
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2018年 05月 04日
日本画に興味を持ち出してから、本などで一番目につくのが、等伯の【松林図屏風】です。
この絵は一目みたら忘れないほど、独特の雰囲気を持っている上に、日本美術の本には必ずと言って良いほど出てきますし、時には表紙を飾ったりしているので、見飽きたと思ってしまうほどよく見ています。 東博(東京国立博物館)が持っているので、ことあるごとに、公開されているようです。 ところが、まだ日本画に興味を持ち出してから日の浅い僕は、本物を一度も見たことが無かったのです。 (広々としている上野公園、東博前の広場) そこに日本美術に詳しい(ほとんどマニアです!)BTさんから、東博で今やってる【名作誕生 つながる日本美術】展に出てますよ、というメールがきました。 同時に5月6日まで常設に展示されている【紙本着色日月四季山水図屏風】が素晴らしい、これが常設展示で見られる、と言うのはとてもラッキーなので、ぜひ見に行ってくださいと教えてもらいました。 そこで【紙本着色日月四季山水図屏風】を調べてみると、なるほど素敵な絵です。 もしかすると、どこかの本で、見たことがあるかも知れない、という既視感を感じたほどしっくりときたのです。 (下がその屏風右側) この六曲屏風は、大阪の長野市にある天野山金剛寺にあるもので、今年の3月に国宝に指定されたばかりです。 本来はこのお寺まで行かないと、みられないものですが、今回新しく国宝に指定されたものを集めるという企画でここに展示されているのです。 この機会を逃せば大阪まで行かなくては見られません。 (屏風左側) もう一つBTさんから教えてもらったのが同じ上野の国立西洋美術館でやっている、(マーグ画廊と20世紀の画家たちー美術雑誌【デリエール・ル・ミロワール】)展です。 というのも、僕はこのデリエール・ル・ミロワールの荒川修作の巻を手に入れて、その表紙と雑誌の一部を、額に入れて飾っているのを、BTさんが知っていたからです。 (東博本館の前には、大きな(はんてんの木)が立っています) 上野はいつ行っても混んでいるので苦手です。ましてやGW中ということになればその混雑ぶりは想像しただけで恐ろしくなります。 そこで思いたったが吉日と、BTさんから教えていただいたその翌々日、ちょうど連休の間の平日を選んで行ってみることにしました。 なんとか開館したばかりの時間に間に合いました。 そこそこ人はいますが、休日ではないためか、長い列が出来るほどではありません。 まずは混みそうな特別展の平成館へ。ここに入るのは初めてです。 それにしても東博は壮大です。 正面にある本館を全部見るだけでも、ふうふう言ってしまうのに、平成館も相当大きな建物です。 しかもこの特別展は展示数も多く、相当に見所のあるものでした。 等伯の【松林図屏風】の周りには、まだ人だかりはなく、そばに寄ったり、離れたり、じっくり、ゆっくりと見られたのはラッキーでした。 何と言っても人混みの中で見る絵ほどつまらないものはありません。 見慣れたこの絵ですが、やはり本物が醸しだす迫力は別物です。 しかし不思議な絵です。等伯は、必ずしもこれと同じような雰囲気の絵を沢山書いているわけではないからです。(たぶん?) というよりむしろこの絵だけが特殊な感じがするのです。(これも多分?) それゆえにか、完成前の下絵だとか、人に見せるためでなく、自分のために、故郷の松林を思って書いたとか、さまざまな説があるようです。 この画を何も知らないで見せられたら、現代美術かと思ってしまうほど斬新です。 こんな大胆な構図とタッチの画を、時間を色彩で捉えようとした印象派の画家たちが目にしたらどう思ったでしょうか? ここには墨一色でありながら、移りゆく時間がすでに存在しているのですから! 印刷物との違いは、色彩がないためか、他の彩色画ほどはないように感じます。 しかし印刷と違うのは、見ていると、ひんやりした松林の空気と、のみこまれてしまうような寂寞感を感じてしまうことです。 墨一色の濃淡で霧がたなびく海辺?の松林の風景だけでなく、そこにある空気そのものまで感じさせるのですから、すごい絵です。 やっぱり本物はすごいなと思ったのでした。 (長くなるので続きます)
by omoshiro-zukin
| 2018-05-04 08:48
| おもしろ美術
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