初めて狂言を見に行ったこと。恥ずかしながら日本文化は知らないことだらけ! その2、【塗士平六】 |
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2018年 10月 18日
さて初めて見る狂言です。
何冊かの本を読んで予習しておいたおかげで、狂言は面白いものだということがわかり、少々敷居の高かった能楽堂がちょっとだけ身近にものに感じられるようになったのです。(見学会にも行ったことだし。)
そして、今回の狂言を見終わって、能楽堂を後にするときには、そのあまりの面白さ、見事さに、すっかりはまってしまったのでした。 心配していた(言葉)も想像していたよりも、ずっとわかりやすく、なによりも狂言そのものが、こんなに洒脱で面白いものだとは思いませんでした。 休憩時間にすかさず次回公演のチケットまで購入してしまったほどです。 見ていて気持ちが良いのは、まるでオペラ歌手のアリアのように響く声と、様式化されたバレエの形のようにきびきびとした体の動きです。 厳しい修業(練習)を通じなくては生まれない、本物だけが持つ迫力には圧倒されてしまいます。 そしてシンプルな様式美の舞台とそれに映える大胆で美しい衣装にも魅せられました。 これらの魅力が混じり合って、作り出す舞台は、いままでまったく見たことのない新鮮な世界でした。 毎度お恥ずかしいことですが、世の中知らないことばかりです! 当たり前ですが、狂言はだてに600年間も続いているわけではないのです。 話が前後しますが、それぞれ30分程度の曲が終わった後、後半の(呂蓮)で僧侶を演じた、現在80歳になる、この世界では知る人ぞ知る人間国宝、山本東次郎さんのお話と質疑応答の時間が30分以上もありました。 これがまた実に面白いのです。 さすがに子供の頃から80歳まで芸に邁進してきた人のお話は迫力があります。 その上に身振りたっぷり、ユーモアたっぷりですから、これもまるでひとつの芸かと思えるほど楽しめました。 質問タイムで観客の一人から(呂蓮)の中で僧を演じた東次郎先生が着ていた衣装の色はなんという色ですか?という質問がありました。 茶色の玉虫色というのが答えだったのですが、その衣装にまつわる話がまた興味深いものでした。 普通僧侶の衣装は、現実に合わせてもっと地味なものを着るそうで、今回のような派手なものは着ないそうです。 ところがお客様に見せるものであるからには、リアリテイよりも見栄えの美しさのほうを選ぶべきでは!というのが彼の流儀であり、確かにその玉虫色の袈裟は実に舞台によく映えて美しく見えました。 (下の衣装は能楽堂に展示してあったものです。今回の衣装とは関係ありませんが、きれいなものですね。) 実はこの玉虫色の衣装になっている反物は、京都の呉服屋に行ったとき、並べてあったのを一目見て、【これほしい!】と即座に購入したものだそうです。 こういう質問は普段から狂言を見慣れている人でないと気が付かないことです。 見に来ている人たちも、なかなかの手練れ者が多そうです。 ほかにも先日、某所でとても変わった愚悪の面があり、とても高かったのですが無理して手に入れたという、我々が買い物をするときのような、親しみ深いエピソードまで披露してくれました。 いまだに舞台で使う物への情熱が伝わってくるようなお話でした。 ほかにも狂言に対する深い愛情が溢れるばかりの、興味深いエピソードをたくさん披露してくれました。 このお話と質問タイムが終了し、これで終わりかと思ったら、さらに舞のおまけがありました。 それは【塗士平六】という狂言の中の舞でした。 わざわざ尋ねてきた師匠が、商売がたきになると心配した弟子の女房が、亭主を幽霊にしたてて師匠に対面させるという狂言で、これまた面白そうなお話です。 6人の男性による太い声のバックコーラス?を背景に、その幽霊に扮しておどる弟子の舞を、若々しくも、きりっとした迫力で見せてくれたのです。 この本編終了後の、お話と舞いを見るだけでも、ここに来る価値があったとい言うものです! (こんなおまけ付きで2000円というのは本当に破格のバーゲンだというのが良くわかりました!) ちなみに、横浜能楽堂の特徴は、本舞台が樅で作られているので全体の骨組みや柱が細く、見やすいこと、舞台の後方にかかれているのは通常は松だけなのですが、ここはそこに白梅の花が描かれていることです。 当初この本舞台が東京の上野にある加賀藩主、前田斉泰の隠居所に建っており、描かれている梅の花は前田家の家紋にちなんだものだそうです。 (さて本題の狂言についてのことですが、長くなったのでまたまた次回に持ち越しです)
by omoshiro-zukin
| 2018-10-18 00:03
| おもしろ狂言
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