(藤次郎 家伝12番) 見応えたっぷり第三回【花子】【楽阿弥】 |
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2019年 06月 28日
早くも3回目となってしまった【東次郎 家伝十二番】です。
初回、2回めとも、初心者の僕が、いままであまり見たことのないような曲を見せてくれて、やっぱりこの企画はすごい!とひとしきりうなっていたのですが、3回目もまた見ごたえのあるものでした。 たんに好きな狂言を選んでいるというより、こんなのもあるんだぞ!と繰り出してくる感じは、次はなにが出てくるか予想もつかず、まるでシルクドソレイユを見ているようで(見たことないですけど)わくわくしてしまいます。 一曲目は【楽阿弥】です。 これはふつうの狂言とはちがい、笑わせる要素など一つも出てきません。 代わりに亡霊が登場します。 とはいえ狂言の亡霊は怨霊ではないので、それほど恐ろしいものではありません。 恐ろしいというよりむしろ悲しいと言ったほうが良いでしょう。 (山本東次郎家蔵の【楽阿弥】の面を使用しています) 生前あまりにも執着しすぎて、聞いて聞いてと無理やり周囲に自分の芸(この場合尺八)を押し付けたため、疎まれて殺されてしまいます。 その亡霊と僧侶がこの世とあの世をつないで音楽で心を通わせます。 どろどろしているというより、透明で静謐な世界と言ったほうが良いかもしれません。 舞台には【花盗人】と同じように、短冊と尺八が祀られている松の木が登場します。これは舞台装置を使わない狂言では珍しいことです。 そしてこの曲にも普通の狂言には入らない?大鼓、小鼓、笛、そして3人による地謡が入ります。 僕はこれまで、生の鼓の演奏を聞いたことがありませんでした。 最初の回の三社風流(さんじゃふりゅう)で初めて聞いたのですが、その静寂の中の一瞬の響きには、思わず身を乗り出してしまいました。 ジャズのドラム、もちろんアフリカの太鼓もそうですが、そのリズムは複雑で躍動的です。 日本の鼓の場合も、それはリズム楽器ではあるのですが、どこか趣が違うのです。 外国人は言葉で話すが、日本人は目で話すからわからない?と言われるように、日本人は古来沈黙というものに重きを置いていたようです。 同じリズム楽器でも一方は饒舌であり鼓は寡黙なのです。 一瞬の静寂を破って響き鼓の音は、まるで沈黙を表現しているかのように感じてしまいます。 山の夕暮れの中、一声鹿の鳴き声が聞こえる・・・そんな感じです。 もう一つは鼓を叩く時の声です。 これもとても印象的です。 いままで三度ほど、鼓が出てきた舞台を見たのですが、この声の出し方が曲によって違うのです。 初めて聞いた三社風流(さんじゃふりゅう)では高く鋭い声だったのに、今回は随分と低くトーンも違います。 曲によって声の出し方が違うというのもとてもおもしろく感じましたが、実際のところどんな決まりがあるのでしょう? 知りたいものです。 (続きます)
by omoshiro-zukin
| 2019-06-28 07:14
| おもしろ狂言
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